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火災報知器の音を止めるには?誤作動の防止方法

トラブル

家の中に大音量の警報音が鳴り響くとともに「火事です!」の冷徹な音声が発せられる。

火災報知器が作動したときに鳴る音声は強い緊迫感を与えます。初めて聞いた人はさぞびっくりしたことでしょう。私もそうでした。「ええ!?まさか!どこに火の手が?」と混乱しましたが、どうやら誤作動っぽいと分かり胸をなでおろしました。

誤作動だとはっきりわかったのは、報知器が火災を感知する仕組みを知ったとき。なるほど、こういうセンサーがあるから、ここに設置された報知器が鳴ったのかと納得。

家庭用火災報知器の音の止め方、誤作動を防止するための対応について解説します。

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火災報知器の音の止め方

火災報知器が鳴ったらどうすればいいか?

ほとんどの場合は誤作動だと思いますが、まずは火災が起きていないかを必ず確かめてください。どこからか火の手が上がっていないか、煙が充満していないか。

どいうやらこの警報は報知器の誤動作っぽいと判断できたら、とりあえず音を止めましょう。そうとうな大音量なので近所迷惑でもあります。

紐を引くかボタンを押す

警報の止め方は簡単。

報知器から垂れ下がっている紐を引っ張りましょう。これによってカチッとスイッチがはいって警報が鳴り止みます。

火災報知器

紐を引っ張るかボタンを押すかして警報を止める

もし紐がついていなければ、本体についているボタンを押しましょう。

紐がなければボタンを押す

なお、紐は取り外しても問題なく使えます。

ボタンを押すと紐を引っ張ったときと同じ動作をして音が止まります。天井に設置されていて手が届かないこともあるでしょうから、そのときはペン先など長い棒のようなものでボタンをつつけばOK。

紐とボタンは動作チェック用

報知器の紐を引っ張ると、消火剤のようなものが吹き出たりスプリンクラーが作動すると思っている人がいるかも知れません。あるいは自動的に119番通報がかかるとか。だから引っ張るのを躊躇したり。

しかし少なくとも一般家庭の報知器にそんな機能はありません。そもそもスプリンクラーなんてついてないだろ?電話線繋がってないだろ?火災の原因を検知して音で知らせてくれるだけ。

紐とボタンは以下の役目を担っています。

  1. 警報を止めるため
  2. 点検をするため

先程から説明している通り警報を止めるため、そして動作点検をするため。説明書では「一ヶ月に一回ぐらいは点検してね」ということになっています。

よってあの紐は何回引っ張ってもいい。一回引っ張ったら報知器ごと交換しないといけないなんてことはありません。なので思い出したらたまに引っ張って正常動作を確認しておきましょう。「セイジョウデス」と教えてくれるはずです。

火災報知器の誤作動が起きる原因

そもそもなぜ誤作動が起きるのか?それにはまず報知器の仕組みを理解する必要があります。

家庭用の火災報知器は2種類ある

2006年から家庭用の火災報知器設置が義務付けられたので、それ以降に建てられた家には必ず設置されているはず。全ての部屋と階段などの通路で、ほとんどは天井に設置されます。

家庭用の報知機は仕様の異なる機器が設置されていることがほとんど。それは主に2種類。

まずは機器のサイドにスリットが入ったタイプ。

煙を感知するタイプの火災報知器

サイドにスリットが入った報知器は煙を感知するタイプ

このスリットに入った煙を感知する仕組みで、寝室などの居室にはこのタイプが設置されているはずです。

もうひとつは、機器の中央付近に突起物がついたタイプ。

熱感知式の火災報知器

中央に突起がある熱感知式の火災報知器

こちらは熱を感知する仕組みで、あるとすればキッチンの近くに設置されているはずです。

この他にも炎を感知するタイプの報知器がありますが、あまり一般家庭には導入されないと思いますので、ここでは省略します。

誤作動を起こしやすいのは煙感知式の火災報知器

2種類のうちで誤作動を起こしやすいのは煙感知式の火災報知器。各居室に設置されているので、家の中で最も多いタイプの火災報知器でしょう。

その原因は煙を感知するシステムにあります。

報知機の中では常に発光ダイオードからの光が発せられています。一方でその光を感知するセンサーがありますが、通常時には光を受けない位置にある。火災が起こると警報器の内部に煙が侵入して光が散乱することでセンサーが光を感知して警報を発する仕組み。

だから横に空気を取り込むスリットがあるというわけです。

煙を感知する仕組み

煙を感知する仕組み

出典:必見!知っておきたい基礎知識![基本機能・基礎知識] | 住宅用火災警報器 けむり当番/ねつ当番 | 電設資材 | Panasonic

誤作動の主な原因は内部にたまったホコリ

報知器のスリットからは、当然ながら空気以外のものも出入りします。

もちろんホコリも入ります。このホコリが発光ダイオードの光を受けてしまうと煙と同じように光を散乱させてセンサーに光を届けてしまい、これが誤作動に繋がるというわけです。ホコリ以外の物質、たとえば小さな虫などでも誤作動に原因になる可能性があるでしょう。

中でもホコリがたまりやすいのは、天井ではなく壁に対して垂直に設置されている場合。廊下や階段などでは壁へ垂直に取り付けられている場合があるはずです。

垂直に設置されているとホコリがたまりやすい

垂直に設置されているとホコリがたまりやすい

垂直に設置されていると、天井に設置されている場合と比べてスリットから内部にホコリが落ちていくという状況になりやすい。私自身、この設置方法がとられている警報機で初めて誤作動を経験しました。

火災報知器の誤作動を防止するには

内部のホコリを掃除機で吸い出す

壁に設置さてているにしろ天井に設置されているにしろ、どうやってもホコリは侵入していきます。仕組み上これは仕方ない。運悪く絶妙な位置にホコリが溜まるか、一定以上のホコリが溜まった段階で誤作動を起こしてしまうわけです。

これを防ぐにはどうするか?

答えは簡単。ホコリを取り除けばいいわけです。何ヶ月に一回とかでもいいので、掃除のついでに掃除機の隙間ノズルなどを利用してホコリを吸い出してしまいましょう。あるいはエアダスターで吹き飛ばしてもいいでしょう。これで誤作動を起こす可能性が低くなるはずです。

天井から取り外して掃除してもいい

掃除機が届かないなら、天井から一旦外して掃除しましょう。基本的には天井に取り付けられたホルダーにねじ込んであるだけなので簡単に取り外せます。

少なくとも年一回の大掃除のときなど、この記事を思い出して掃除をしておいてもらえれば思います。あの鬼気迫る警報音を鳴らさないために。