2016年末のWELQ騒動から一気に表面化したキュレーションサイトによるコンテンツのパクリ問題。
これだけ問題になればキュレーションサイトを運営する各社もコンテンツの扱いに慎重になり、記事の作成や公開におけるチェックも強化されたことでしょう。これからは自浄作用が働き健全で価値あるコンテンツが生まれていくはず。個人運営をしているような零細サイトは難しいにしても、大手サイトは世間の目もあるだろうし。しかし…
「…とでも思ったか!バカめ!」
そう言わんばかりのコンテンツを大手キュレーションサイト「KAUMO」で発見。そこには間違いなく私が撮影してブログに載せた画像がしれっと転載されていました。しかも作成されたと思しき日付はWELQ騒動以降。おいおい何も変わってへんやんけ。
削除を依頼するも数週間、そして一ヶ月以上経つ今現在(2017.03.21)もリアクションは全く無し。そこで該当ページを「Googleの検索結果から削除する」という最終手段をとりました。この記事はその記録と画像パクリに対するひとつの対応方法です。
この手段をとった副産物として、パクリ先ページのアドセンス広告が非表示になることも確認しました。
なお、ここに書いている内容は「画像の無断転載についての対応」であり、文章の無断転載についての対応にはあまり役立たないかもしれません。予めご了承を。
流れがつかみやすいよう時系列で書いていきます。
2月中旬「KAUMO」に画像がパクられているのを発見する
[2017.02.15]「kaumo.jp」からのリンクを発見
私はこのブログの他に釣りに関してのブログを運営しています。人ではなく魚を釣る、本来の意味での「釣り」です。
2月中旬。
ブロガー界隈ではキーワードの検索順位が急落してアクセスが激減したとか話題になっていたので、なんとなくGoogle Search Consoleの各項目を眺めていました。特に検索トラフィックの項目を重点的に見ましたが結果として私のサイトは異常なし。
流れで「サイトへのリンク」も確認。ここでは自分の所有するサイトのどのページにどこからリンクが張られているかを確認できます。ブログ界では比較的ニッチであろう釣りというジャンルにおいて横の広がりを確認できる有り難い情報です。
そこで今まで無かった見慣れないリンク元を発見。「kaumo.jp」とあります。ブログ内のいくつかのページにリンクされているようです。KAUMOに関してはWELQ騒動以前にもたびたびパクリ問題を提起する記事を見かけていたのでこの時点で警戒。
なお、ブログのURLが現状と異なっていますが途中で独自ドメインに移行したためです。
このサイトへのリンクでは「どのページにどこから」リンクされているかも確認できるので、情報をたどっていきます。
そのうち1ページを確認。1PVたりともKAUMOにトラフィックを与えたくないのでURLは直接ここには書きません。上のキャプチャを参照してください。
どういう経緯で書かれたのか知りませんが、タイトルが「貫通性能をそのままに強度UP!がまかつの針特集!」であり、がまかつという日本で3本の指に入る釣具総合メーカーの針について書かれた記事のようです。
読み進めていくと記事の締めとして私が撮影した画像が掲載されており、そこから私のブログ記事にリンクが設定されていました。
これがその箇所のキャプチャ。
釣りをしない人にはなんのこっちゃ分からん画像だと思いますが、タチウオを釣る仕掛けにエサとしてのキビナゴを取り付けた画像です。仕掛けの使い方を説明したコンテンツの一部として自分で撮影しました。
画像はこの記事に掲載しているもの。
リンクもこの記事に設定してありました。
改めて記事を読み返しましたが、釣りをしない人が頑張って書いた感がそこかしこに滲み出ています。いろんなサイトからとってきた文章と画像を継ぎはぎして想像で仕上げたんだろう。つまり内容スッカスカであり、典型的なキュレーションサイトの記事といえます。
「針⇔フック」「釣り⇔フィッシング」みたいに不自然な言い換えを散りばめて、みみっちいSEO対策をしてるのに苦笑。たぶん記事の作成マニュアルにそう指示があるんだろうな。
一応は出典元へのリンク、つまり私のサイトへのリンクもされてるし適切な使われ方をして役立ってるんなら黙認しようかとも思いましたが、間を埋めるクリップアートのような目的で適当に画像をチョイスしたのは明らか。
確かに私の画像はがまかつの製品なんだけど、肝心の針が写ってないし。 そもそも私の記事自体もがまかつの針について語ったものではない。これではこの記事の読者そして私のブログの読者双方に勘違いを生む可能性がある。
騒動後もまるで改善されていない
WELQ騒動後は「これからは心を入れ替えて健全にやっていく」というポーズを各社がとり始めました。
冒頭にも書きましたが、数多くあるそれ系のサイトが全て健全になるとは考え難い。しかし少なくとも業界大手のサイトは健全にやっていくんだろう。その時はそう思いました。なので2016年12月以降に書かれた記事はパクリがないようきっちりとチェックされているもんなんだろうと。私の画像をパクった記事はきっと騒動以前からあった記事に違いない。
しかしふと目に入った記事作成者の情報に目を疑う情報が。
まだ出来立てホヤホヤですやん。
「更新日時」だから以前からあった記事を修正したということなのかもしれないけど全然チェック出来てへんやん。アカンやん。正月早々からなにやってんのこの人。
そう思ったらなんか無性に腹が立ってきました。
一枚の画像データを作るにも相当の労力をしてるんだよ
件の画像は何でもないパッと撮った画像に見えるかもしれません。
でも、読み手に伝わりやすいように何度も角度を変えて撮った一枚なんだ。魚の汁で手が汚れるから何度も手を拭いながら撮影した一枚なんだ。背景がきれいになるようテーブルを掃除して撮った一枚なんだ。光源が天井のシーリングライトだけだから被写体に影ができないようあちこち移動して撮った一枚なんだ。
何度も何度もリテイクしてんだ!
そんな手間ひまかけて撮影した画像を脈絡無く使って「いかがだったでしょうか?」ってさあ。俺はそのフレーズ大嫌いやねん!
よっしゃ削除してもらおう。”してもらう”ってのもおかしいけど。
ちなみに「この記事のライター」なる人のユーザー名で検索をかけると…出るわ出るわ、同じように画像盗用と文章のパッチワークで仕上げたスッカスカ記事が。
若い子がやってるなら多少許せる気持ちもあったけど、どうやら私と同じような世代で3児の父らしい。小遣い稼ぎでやってるんだろうけど、子どもに胸張ってこの仕事のこと話せるか?人の著作物を盗んで得た金で飲むビールは美味いか?
おっと失礼、取り乱しました。
2月中旬「KAUMO」に画像の削除を依頼する
[2017.02.16]お問い合わせから削除依頼
当該サイトのフッタに「お問い合わせ」という項目がありました。
「公開されている記事の内容に関して」という項目があったのでそれを選択。どの記事に対しての問い合わせなのか入力する項目があったので該当するURLを入力。複数のパクリ記事があったのでそれは備考欄に追記。
記事から私の画像を削除すること、そして対応結果を返信することをお願いしました。この時点では不本意だけどかなり低姿勢で書いて送信ポチっと。が、ロボット避けのCAPTCHAが疑り深くてうざい。なんとか送信して「受け付けました」的な画面が表示される。
なお同様に削除依頼をした先人の方たちが書かれているとおり、この時点で控えや問い合わせ受付の自動返信メールは送られてきませんでした。
[2017.02.20]返答がないため再度問い合わせ
最初の問い合わせから数日経過。
返答は無いし該当ページに何の変化もない。きっと同じような対応に追われて忙しいんだろう。もう3月なのに問い合わせフォームには「年末年始休業のお知らせ」が残ってるぐらいだし。これが消せないほど忙しいんだろう。きっと。
知らんけど。
念のため「今日から2週間以内に」という期限を書き加えたうえで、もう一度同様の問い合わせを投げる。本筋とは関係ないけどなんか目がむずむずしてきた。
[2017.02.28]待つ
未だリアクション無し。
今年も花粉が本格的に飛び始めた。春は近い。「季節の変わり目さ クシャミをひとつ」。
[2017.03.07]もう待たない
スギ花粉が本気を出し始める。
もう40年近い花粉症キャリアなので、この不快感は年中行事だと思って割り切っている。根治はとうの昔に諦めた。点鼻薬等で対症療法を行うのみだ。個人的に点鼻薬はこれがてきめんに効く。
慣れるまで心身がちょっとダルくなる副作用はあるけど慣れてくる。
血管を収縮させて鼻水を止めるナザールみたいなタイプの点鼻薬は安いけど、依存症になっちゃうから気をつけて使おう。
え?KAUMOからのリアクション?全然無いよ、全く無いよ。ある意味期待通り。もう諦めた。次のフェーズに移ろう。
3月上旬「Google」に著作権侵害の申し立てをする
[2017.03.07]Googleのインデックスから削除を検討する
パクられた当初からこの記事の内容が頭の隅にありました。
パクられた文章や画像などの著作者が自分であることを証明してGoogleのインデックスから削除してもらうという手段。
実質的に世界のインターネットを司るGoogle神様といえど、当該サイトのサーバからファイルを削除するなんて芸当はできません。だからこの申請をしても自分のコンテンツはパクり先の当該ページに残ったまま。
しかしほとんどのキュレーションサイトは集客をSEOに委ね、個別のページに直接ユーザーを誘導することで広告収入を得たりAmazonの購買へ繋げたりして収益を得ています。しかしその集合体であるサイト自体にはそれほど大した魅力や価値はない。キュレーションサイトのトップページからリンクを辿ったりキーワード検索したりするケースは、ユーザーの割合としてかなり少ないんじゃないかな?
そういったタイプのサイトにおいては、Googleのインデックスから削除される、つまり検索結果から排除されるということは、資産の一部を凍結されることと同様。検索結果に表示されないということはそのページへのアクセスは皆無に等しく、以降何の価値も生みません。
私自身も検索で人を集めてECサイトで物を売る立場。インデックスから消えることの重大性は身にしみて分かってます。
だからやり過ぎと感じるかもしれませんが、申請が通れば第三者に「あんたは正しい」と認められるということなので、後ろめたさを感じる必要はないかと思います。通らなかったら仕方ない。諦めてスパッと忘れよう。
綺麗ごとを言うつもりはないです。パクられた立場から削除の依頼をしたにも関わらず無視をされてるんだから正直腹がたってる。なるべく相手にダメージを与えたいのが偽りない本心。
[2017.03.07]Googleのサイトから著作権侵害の報告を送信する
そうと決まれば早速申請。このページから申請ができます。
URLから見るにGoogle Search Consoleの機能の一部っぽいんですが、Search Console内からのリンクは発見できませんでした。
そのページにあるフォームに名前や必要項目を入力していきます。
肝心の著作権対象物に関しては、テンプレートの内容に従って以下のように明記しました。URLの一部は伏せておきます。
DESCRIPTION:
下記URLで閲覧できる釣りの仕掛けの画像(https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/x/xxx/xxxxxxxx/xxxxxxxxx.png)が当該サイト(kaumo)に無断で引用されている。
ORIGINAL URLS:
http://xxxxxx.hatenablog.jp/entry/xxxxxx
ALLEGEDLY INFRINGING URLS:
https://kaumo.jp/topic/xxxxxx
しっかり読めば大丈夫だと思いますが、自分のサイトのURLとパクり先のURLを逆に入れてしまわないよう注意。
それと大事なのが名前の入力。私は糞真面目に本名を漢字で入力してしまいました。結果としてとあるサイトに本名がフルネームかつ漢字で出ちゃってます。申請内容そのままが掲載された画面に。どこまで通るか分かりませんが、最初はニックネームで申請してみて、だめだったら名前をローマ字に置き換えることをオススメします。まあ、自分のサイトのURLも同時に表示されてしまうしそれで検索もできるのでネット上の身バレは避けられませんが。
全部で5記事にパクられていたので5つ分同じような内容を申請。メンドクサー。
申請した内容はここで進捗などを確認できるようになっていました。
3月中旬「Google」から申請を拒否される
[2017.03.14]申請拒否の連絡がくる
一週間後、Googleから見慣れないタイトルのメールが。ちょっと長いですが全文転載します。読み飛ばしても問題ないです。
お客様
Google へご連絡いただきありがとうございました。
次の URL について、ご連絡いたします。https://kaumo.jp/topic/xxxxx恐れ入りますが、ご提供いただいた情報からは、お客様が対象コンテンツの正当な著作権者であることを確認することができません。DMCA に基づく侵害の申し立てを行うことができるのは、著作権者またはその代理権を許諾されている方のみです。なお、何らかの商品または行為がご自分の著作権を侵害していると表明し、その表明に重大な虚偽があった場合、損害賠償責任(費用および弁護士報酬を含む)を問われることがありますので、ご注意いただきますようお願いいたします。
米国法において、画像の著作権は原則としてその画像の作成者に帰属します(ただし、当該人物が被雇用者の職務として画像を作成した場合(その場合、著作権は雇用者に帰属します)、または当該人物が画像の権利を第三者に譲渡することに書面で合意した場合を除きます)。たとえば、写真の被写体である人物は原則として、その写真の著作権者ではございません(その人物が書面による合意などで写真の権利を取得した場合を除きます)。
上記を踏まえたうえで、なお本件においてご自身が著作権者であるとお考えの場合は、お手数ですが、ご自身が対象コンテンツの著作権者であることを証明する文書を添えてこのメールにご返信ください。ご返信いただけない場合、Google ではお送りいただいた申し立てに対応することはできかねます。著作権者ご本人から DMCA に基づく申し立て通知を Google にお送りいただくようお願いいたします。
以上よろしくお願い申し上げます。
Google チーム
このメッセージに返信される際は、件名を変更されないようお願いいたします。件名を変更されますと、お送りいただいたメッセージが担当者に届かず、自動返信メッセージが送信される場合があります。自動返信メッセージが届いた場合は、件名を変えずに、この元のメッセージにご返信ください。件名を変えずに返信しても自動返信メッセージが届く場合は、お手数ですが「法的な削除リクエスト」(https://support.google.com/legal)から新しいリクエストのご送信をお願いいたします。
要するに「あんたの送った情報だけでは著作者と判断できない。あと虚偽の申請だと相手に裁判起こされて痛い目みることもあるよ?それでも主張するなら証拠を送り返してね。」という内容。ちょっとビビリますが私の主張に間違いはありません。胸を張って言えます。手持ちのビックリマンシール(魔肖ネロ)を賭けてもいい。
でも、確かにパクリ元とパクリ先のURLを書いただけでインデックスから削除されてしまうなら危険極まりない。この時点でのGoogleの判断はまったくもって正しい。
[2017.03.14]証拠となるデータを検討しオリジナル画像を証拠とする
さて証拠といわれてもどうしようか?
テキストなら最初にGoogleにインデックスされた時間のキャッシュとかでGoogle側が判断できそうですけど画像はそうもいかない。サイトに掲載したのは間違いなくこっちが早いんだけどなあ。
あ、そうか。自分で撮った写真なんだから撮影して未加工のオリジナルが残ってるはず。これを提出して証拠としよう。ブログに掲載している画像はほとんどiPhoneで撮影したもの。ここ数年はGooglePhotoへ自動的にアップロードされるようにしていますので、いとも簡単にオリジナルが見つかりました。
このオリジナルが証拠として有効だと判断した理由はたった一つ。
それは「パクり先にある画像よりも解像度が大きいから」という理由のみ。
今の技術では、自然な形で画像の解像度をあげるということは不可能です。これはオリジナルデータを持つ自分にしか出来ないこと。人工知能を使って解像度を上げるような技術も出てきていますが、少なくとも現時点では不自然な画像が生成されます。
ちなみにパクられた画像とオリジナル画像の大きさを比較するとこれぐらいの解像度差があります。左上がKAUMOにあった画像。
どんな技術があろうがここまで解像度を上げるのは無理。
もう一つオリジナルを主張できる証拠としてEXIFデータが残っていることを候補にしました。いわゆる写真専用のメタデータであるEXIFデータ。メタデータってのはデータのデータということですな。
EXIFデータには撮影したカメラの情報やGPSで計測した位置情報などが記録され、写真データに埋め込まれるかたちで添付されています。これは写真を加工していく過程にほいてほとんどの場合は失われてしまいます。だからEXIFデータがあることでオリジナルを主張できるのではないかと。
でもよく考えたらEXIFデータって簡単に改ざんできるんですよね。いや改ざんって言葉を使うには語弊があるぐらいカジュアルに。なんならWindowsの標準機能で。
申請時には念のためEXIFのことも書いておきましたが、それはGoogleでの判断基準としてあまり重視されなかったんじゃないかと思います。
[2017.03.14]オリジナル画像をメールに添付して再申請する
拒否された際のメールにこう書いてありました。
ご自身が対象コンテンツの著作権者であることを証明する文書を添えてこのメールにご返信ください
なのでもらったメールにそのままオリジナル画像データを添付してOKと判断しました。結果的にはこれで良かったようです。
そして以下のような文面を添えました。最終的にこれで申請が通りましたので、良かったらテンプレートとして使ってくださいませ。
ご確認いただきありがとうございます。
私が対象コンテンツの著作権者であることを証明する証拠として、
私が撮影したオリジナルの画像データを本メールに添付いたします。こちらがkaumoに無断転用されている画像ですが、縮小処理がなされているようです。
https://cdn.kaumo.jp/element/xxxxxx.JPG一方でこのメールに添付した画像はそれよりもずっと大きな解像度であること、
また撮影時のexif情報がデータに残っていることでオリジナルと判断できるかと思います。不備がございましたらお知らせください。
よろしくお願いいたします。
ページ内のどの画像か分かってもらいやすいよう、パクリ先ページにあった画像のパスを直接明記しました。
時勢といえど、SSLで守られたURLにパクった画像が置いてあることに今さらイラッとくる。まるで鍵をかけた箱に盗品をしまってるみたいじゃないか。まるっきり盗賊やん。
とりあえずこのメールを送信してしばし待ちます。
3月中旬「私」の申請が承認されて「Google」から削除される
[2017.03.15]検索結果から削除されるとの連絡がくる
再申請のメールを投げた翌日、早くも返信がありました。内容は以下の通り。
お客様
Google へご連絡いただきありがとうございました。
デジタルミレニアム著作権法に従い、お送りいただいた著作権侵害の申し立て通知への対応を完了しました。次の URL は数時間以内に Google の検索結果から削除されます。
https://kaumo.jp/topic/xxxxx以上よろしくお願い申し上げます。
Google チーム
_________________________
このメッセージに返信される際は、件名を変更されないようお願いいたします。件名を変更されますと、お送りいただいたメッセージが担当者に届かず、自動返信メッセージが送信される場合があります。自動返信メッセージが届いた場合は、件名を変えずに、この元のメッセージにご返信ください。件名を変えずに返信しても自動返信メッセージが届く場合は、お手数ですが「法的な削除リクエスト」(https://support.google.com/legal)から新しいリクエストのご送信をお願いいたします。_________________________
申請が承認されてパクり先ページのURLが間もなく削除されるとの連絡でした。確認画面の進捗も「承認されたURL」へカウントされるように。
[2017.03.15]検索して最終確認をする
検索して本当に消えたかどうか最終確認をしてみましょう。
ドメイン名を指定したsite:コマンドを使えば確実です。KAUMOであれば「site:kaumo.jp xxxxxx」と検索。xxxxxはURL最後の文字列 kakumoでいうところのトピック番号です。他のサイトであっても、大概はURLの一部に番号のような文字列が含まれていると思うのでそれを指定すればオッケーです。
インデックスされていればここで検索結果に挙がりますが「見つかりませんでした」との表示。そして最後にこの一文。
米国のデジタル ミレニアム著作権法に基づいたクレームに応じ、このページから 1 件の検索結果を除外しました。ご希望の場合は、LumenDatabase.org にて除外するに至った DMCA クレームを確認できます。
これでインデックスから確実に削除されたことが確認できました。どうやら勝利のようです。長かった。
なお、この一文にあるリンクを辿ると自分自身が申請した内容がそのまま表示されます。申請時に入力した名前も。なので申請時に本名を入れるのは避けようってことです。私の場合はもう仕方ない。悔いもないけど。
5つのURLで画像が無断転載されていたのですが、5つとも同じ要領で申請を行い全て承認されました。
アドセンス広告も表示されなくなる
広告の表示領域が空白に
改めてインデックスから削除されたKAUMOのページを見ていると何か違和感が。
なんだろうと思ったら、画面右上に表示されるはずのアドセンス広告が表示されていなくて空白になってる?ソースを見る限りアドセンス表示用のコードは入ってるっぽいんだけど。通常ならこの領域はいわゆる「ラージスカイクレイパー」サイズの広告が表示されるはず。
もしやと思ってみてみると、少なくとも私がインデックス削除申請して承認されたパクリ先ページにはアドセンス広告が表示されていない。
私以外にもKAUMOに削除申請をして承認された例はいくつか把握しているので確認したところやはり表示されていない。
Googleさんグッジョブ!
念のため全然関係ないページを見るとたしかに表示されてる。
てか、数えてみたらKAUMOってアドセンス広告を1ページあたり15個とかモリモリ張ってたりするんだな。規約上問題なくなったとはいえ張りすぎじゃないかい。
とにかくまあこれはGoogleさんいい仕事してくれてると判断。インデックスから削除されたうえに広告も表示されないんじゃこのページの価値はさらに限りなくゼロに近づくわけだ。
Amazonのアソシエイトも張られてるけど、そもそもライターに専門知識が無くて画像のチョイス(盗用)も適当なのは知ってのとおり。ゆえに商品のチョイスも適切じゃないから注文にいたる確率、つまりコンバージョンは決して高くないはず。それでもAmazonのリンクを踏む人はいるんだろうけど。
しかしここまでやってくれたら気持ちいい。盗用画像は消えてないけどスッキリしました。
画像を無断転載したサイトをGoogleの検索結果から削除する手順まとめ
今までの流れを簡潔にまとめます。
- ダメもとでパクリ先に削除依頼
- パクリ先から音沙汰がなければGoogleに著作権侵害の申請
- 一度目の申請は拒否されるがこれは予定通りなので気にしない
- Googleから来た申請拒否のメールにオリジナル画像を添付して返信
- インデックスから削除されたことを確認して終了
一度拒否されてからが本番ということで。
申請時に気をつけておきたいこと
パクられた怒りから勢いで申請してしまうことがあるかもしれませんが、一度冷静になって以下の点に注意してください。
まずは相手との対話を試みる[17.03.23追記]
当然ですがパクった向こうも人間です。
ヒューマンエラーで誤って転載してしまうこともあるでしょう。自分だってとても完璧とはいえない。人間だから話せば通じるはずです。まずは許そう。
今回ここで紹介した方法はそれが叶わなかったときの最終手段だと考えています。
なんらかの問い合わせ方法がサイトに記載されているならまずはそこからコンタクトを試みてみましょう。サイトに「問い合わせ」として連絡手段を掲載しているのなら向こうもこちらの問いかけに目を通す責任があるはずです。
そして待ちます。普通は2~3営業日以内に何らかの返答をするというのが社会的な常識でしょうか?まあ遅くても2週間以内には対応する必要があると思います。
私は以前にも他サイトに無断転載されたことがあるのでそこに対しては問い合わせて削除してもらうよう依頼しました。そしたら翌日には消えてた。まあ当たり前ですよね。その点KAUMOは…
申請時に入力する名前に注意する
何度も重複して書きますが、申請時に入力した名前はのちほど公開されてしまいます。それは申請が拒否される承認されるに関わらず。とあるサイトの検索窓に必要な情報を投げればいとも簡単に見れる情報なので注意しましょう。それで申請が通るのかは分かりませんがニックネームを使うか、すくなくともローマ字にすることをオススメします。
また申請時の文章もそのまま公開されるので、みられても問題無い内容や文体で書きましょう。パクられた怒りはあると思いますが冷静に。それをぶつける相手はGoogleじゃりません。
申請した情報は公開されることを把握しておく
名前と紐付けられたかたちで、申請時の文章、自分のサイトのURL、パクリ先のURLが公開されます。他サイトでは「公開されることもある」とありますが、仕組み上全て公開されるんじゃないかな?
そしてそのサイトにはきちんと検索機能が備わっており、上記で挙げた情報の一部をキーワードとして指定すれば簡単に情報が拾えてしまいます。つまり相手側、パクリ先も誰がインデックス削除申請をしたか容易に分かってしまうということ。それは申請が通るかどうかに関わらず。
なのである程度覚悟を持った上で申請しなければなりません。私はこれを把握しておらず勢いで申請してしまったため全部丸裸です。別にいいけど。
ちなみにメールアドレスは公開されませんのでご安心を。
公開される情報は以下の通り。
- 申請時に入力した名前
- 申請時に入力した会社名(入力していれば)
- 申請時に選択した国
- 申請内容
- 自分の著作物があるURL
- 著作権を侵害しているURL
つまりのところメールアドレス以外ほとんど全部です。
確実に自分の著作物であると確信した場合だけ申請する
申請ページに以下のような表示があります。
重要: 著作物または行為が権利を侵害しているかどうかに関する通知に虚偽記載があった場合は、申立人に損害賠償責任が課せられることがあります(費用および弁護士料を含みます)。判例では、申立人には通知提出前に著作権の抗弁、制限、例外について検討することが義務付けられています。オンライン コンテンツに関するある訴訟では、対象のコンテンツがアメリカ合衆国の公正使用の原則によって保護されていたために、申し立てを行った会社は裁判費用および弁護士料として 100,000 ドルを超える金額を支払いました。したがって、オンラインで公開されている著作物が自分の著作権を侵害しているかどうかについて確信が持てない場合は、まず弁護士に相談することをおすすめします。
嘘の申請や確固たる証拠が無い場合は逆に訴訟を起こされる可能性があるよと。くやしいですが画像のオリジナルが無い場合はきっぱり忘れてしまったほうがいいです。心の中で呪いながら。
相手側にも連絡がいくっぽい
おそらくGoogleSearchConsole経由だと思われるのですが、インデックスから削除されたということは相手にメールで通知されるようです。
なのでSEO対策をしているような相手なら間違いなくGoogleSearchConsoleに登録しているから削除されたことを把握するし、DMCAについて知っていればLumenDatabase.orgのサイトで調べて誰が削除申請をしたかも検索して知ることができるでしょう。
なるほど、私も場合も思い当たるふしがあります。あれだけ何度連絡しても音沙汰の無かったKAUMOから、削除申請が承認された直後に「すいませんメール」が届いていました。きっとメールで通知が入ったから慌てて返答したのでしょう。時既に遅しですけども。
この記事はいかがだったでしょうか?
最近ブームになっている画像をパクられた際の対応方法についてまとめてみました。意外と簡単に行えて確実な成果が出るのが著作権侵害報告の特徴といえます。みなさんもこの記事を参考にしてどんどん削除申請をしてみてくださいね!
この記事の内容はみなさんのお役に立てたでしょうか?よろしければシェアしてください!
…
みたいなフレーズが大嫌いでその手のサイトに嫌悪感があった自分は最終的にこういう手段をこういう過程でとったというお話でした。
いや実際ね、単なるデータ、単なる画像であれ、それを撮った人の苦労や思いがあってこそ存在しているものなんですよ。
私の釣りブログだってそう。
お金をかけて釣り道具を揃え、時間をかけて釣り場に移動し、その季節の暑さ寒さに耐え、時には何度挑戦しても叶わず、そしてようやく釣り上げた魚を撮影した一枚があるわけです。確かにその時の撮影はボタン一つで終わりだけど、そこに至るまでの過程があってそれは自分にしか撮影できないもの。誰しも旅行先で撮った思い出の写真とか持ってるだろうし分かってもらえるはず。
それをですよ、簡単にコピーされたあげく記事の本質とは関係なく、添え物のように、賑やかしのように、Microsoft Officeに入ってるクリップアートのように、年賀状の素材のように、ホームページビルダーの素材のように安易かつ不本意な形で使われる。スッカスカの糞文章、いや文章とも呼べない文字列と共に。しかも無断で。
インデックスから削除させるという手段は「何もそこまで」と思うかもしれませんが、全くもって正当な手段だと思います。しかもそれを第三者が判断してやってくれるというんだから何も気に病む必要はありません。文句があるなら判断を下したGoogleさんに言ってくださ~い。ボクはも何もできませ~ん。
コンテンツのパクリについて憤りを感じている皆さん、確信があればどんどんやりましょう。正直私が5ページ分の削除対応をしたからといってあちらさんは屁でもないはず。でも数が集まれば何か変わると思います。
最後にKAUMOのフッターにあるこの一文を見ながらお別れしましょう。
これを見た感想として、私が今まで口に出したことも無ければ文字に起こしたことも無いこの言葉を送りたいと思います。
「盗人猛々しい」
これからも「健全かつ猥雑な」インターネット文化が発展していくことを願っております。それでは良きインターネットを!